自然の美しさに没頭するためのオフィス:Fujifilm Clay Studio2

青木康二、林素、藤田篤志による革新的なオフィスデザイン

自然の脆弱さと尊さを美しいと感じ、自身のデザインに没頭することを目指す人々のために設計されたオフィス。その名も「Fujifilm Clay Studio2」。このオフィスは、現代の「ダイナミック」なオフィスとは一線を画し、静謐な雰囲気の中で集中力を高めることを可能にします。

このオフィスは、自然の風景を庭園の造成の背景として利用し、季節の変化を空間に取り入れ、没頭しながら働く経験を豊かにするというユニークな特性を持っています。また、コンクリート、塗装、木質セメント板といった素材を使用して製作され、未加工の素材だけで構成された空間は、梁と柱だけで構成されたオフィスのような外観を持っています。

このオフィスは、デザインを外向きに向けて働く環境を作りながら、大きなテーブルで素早く会議を行うことができる柔軟性と適応性を持っています。このレイアウトは対面式ではなく、社会的距離を保つことも可能なため、アクリルパネルがなくても飛沫感染を制御することができます。

このプロジェクトは2020年11月にデザインが開始され、2021年4月に完成しました。場所は東京の西麻布にあります。このオフィスは、Fujifilmの製品とビジュアルデザインのためのオフィスであり、デザイン管理を実践する場として新たな拠点「Clay Studio 2」を現在のオフィスに加えて作りました。

このオフィスの設計にあたっては、集中力とコミュニケーションを一体化させることが難しく、人々が自分たちのデザインに没頭することを期待して設計されました。これは、現在存在する多くの「ダイナミック」なオフィスとは対照的で、主にコミュニケーションに焦点を当てています。しかし、それとは逆に、人々が集まり、友好的な競争の中で没頭することができる場所は、現在のオフィスの反対説を提唱しています。

このデザインは、2022年のA' Interior Space, Retail and Exhibition Design Awardでブロンズ賞を受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にすることを認められた優れたデザインに授与されます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: 鄒琳
画像クレジット: 鄒琳
プロジェクトチームのメンバー: Director:Koji Aoki Design:Lin Su Design:Atsushi Fujita
プロジェクト名: Clay Studio2
プロジェクトのクライアント: Fujifilm Corporation


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